国家公務員として働くことが決まった皆さん、どんな仕事を行うのかワクワクが止まりませんよね!!
期待と合わせて不安もあるんじゃないでしょうか。
私自身、ブラック霞が関ではどんな仕事が待っているのか、不安と期待で色んなサイトを漁った経験があります。そしてもう一つ気になることが、自分自身が配属される職場で戦力としてやっていけるのかだと思います。
本記事では下記の方に対して情報をまとめております。
この記事はこんな方におすすめ
- 中央省庁に派遣が決まり、どんな仕事になるのか気になっている方
- 中央省庁に派遣内定が決まり、仕事内容の希望をどのようにしようか悩んでいる方
- 就職や転職先として中央省庁を考えているが、業務内容の実態を知りたい方
中央省庁における役職別業務の担当
省庁は縦割り組織のため、あなたが配属される部署における役職で担当する業務が大方決まります
業務の所管や所掌は省庁によって異なり、配属される部署によっても業務内容は全く違います。共通して言えることは、配属される部署でのあなたの役職によって担当する業務は同じになるかと思いますので、共通事項を整理していきます。
役職別担当業務
国家公務員の役職は様々あります。同じ係長の中でも3種類の役職があったり…。課長級になると10種類くらいの役職があるんじゃないかくらい、配属される部署や、出向される方の経験年数等により変わってきます。
ここでは、出向者として候補にあがる年齢層(25~45歳程度)でざっくりとした形にはなりますが、おおよその目安として見ていただければと思います。細かい計算や決定方法についてはわかりませんが、私が実際に内部で働き、出向者として来られている方と喋っていて、このくらいの年齢や経験の人がこのポジションにいるなという感覚でまとめています。
課長補佐(38~45歳)
サブ関係を担当。重要案件以外の決裁権限を持ち、チームや係、ラインにおける定例業務の決裁は補佐が行う
役職名的には課長のサポートを行うが、各所属には総括補佐(課長補佐)がいるため、その方が課長のサポートを行う。課長補佐はチームをマネジメントしながら、実務担当として仕事を回すことになる。
所属の割合的には、キャリア官僚が総括補佐となり、一般職の補佐が実務担当として配属される。
出向者として課長補佐のポジションで配属された場合には、上記の通り、マネジメントを行うより、実務担当者として仕事を行うこととなる。つまり下記にも詳細を載せているが、係長ないしは係員と同様の仕事を行う。なぜなら、係員の行う雑務をある程度理解しておかないと、指示ができないどころか、修正案を作ることもできないため、出向者として業務を行う場合、システムや仕事の回し方を実務を通して学ぶ必要があるためだ。
地方公務員の方はあるあるの担当紐づき業務について、国家の仕事において、担当紐づきの仕事は基本的にはない。担当がいなければ仕事が回らないという状況には決してならない。つまり、福利厚生などある程度充実している省庁において、係員や係長が休暇を取得している場合、課長補佐がその代わりに実務を回すことも多々ある。出向元では管理職であったものの、出向先では実務担当者となる可能性は大いに高い。
係長(34~38歳)
ロジサブ両方を担当。内部での定例業務の決裁権限を持ち、予算等、チームや係、ラインにおける課長補佐のサポートを行う
係長の役職例としては下記のとおりです。年齢やこれまでの職務経験年数によって係長のポジションとして配属されますが、役職は若干変わります。
ここで面白いのが、出向者として省庁で勤務する場合、役職が上がることは基本的にありませんが、下がることがよくあります。例えば、民間企業で課長をやるような人が係長のポジションになったりします。この辺の決め方は細かく規定があると思いますが、当ブログでは細かい話よりも本質的な部分を中心に書き出しています。詳細は総務省が公表しています下記リンクを参考にしてみてください。
そして、国際部署に配属された場合、この役職が変わることがあります。
なぜ変わるのか、理由はご自身の採用される等級で英語の役職としているからです。
簡単な例を挙げてみます。
あなたの年齢は38歳とします。民間企業であれば課長になっている方も少なくないと思います。ただ、省庁に出向の形で採用された場合、等級は5級となるものの、ポジションは係長ポジション、役職は専門職となったりします。
日本語的に考えるとあくまで係長となります。ただ、外国政府とやりとりする場合や英語で名刺を作る場合、係長(Assistant Director)ではなく、等級が5級となるため、課長補佐(Deputy Director)で対外には名乗ります。
つまり、国際部署においては実際の役職よりも上の役職を名乗ることになるため、働いている方の実際の業務としては、課長補佐のポジションを意識した担当業務を行っています。役職の英語表記については内閣官房が公表していますので、下記リンクを参考にしてみてください。省庁によって役職表記が若干違うところも謎の部分です。
係員(25~33歳)
ロジ関係を担当。決裁権限なし、チームや係、ラインにおける細かい業務すべてを担当、雑務がメイン
25歳~33歳程度の方については、係員のポジションで配属される方が多いかと思います。上記に担当業務を一文でまとめておりますが、ご想像通りかと思います。その部署での雑用担当です。
雑用と言っても、コピー用紙を変えるとか、ごみを捨てにいくとか、そんな雑用ではありません。電話応対や内部、外部照会の回答案の作成、国内、海外出張の旅行命令の起案や支払決裁の作成等、主に決裁起案や照会ものの期限管理などを任されるかと思います。もちろん、課内の物品がどこにあるやら、ファイルはどこにしまっているとかその辺の管理も任されます。
業務の流れは基本的に下記のとおりです。一部係長と分担をしながら行います。
決裁起案(回答案、会計関係(入札案件、支払等)、旅費等)
作成した回答案や起案に対してチェックの上、修正案を作成
案件によっては課長がチェックの上、修正案を作成
案件によってシステム起案やメールでの決裁確認を行い、回答
そして、係員のポジションだから雑務か~と絶望する必要はありません。私自身、係員のポジションで出向しましたが、最初の一年は雑務のプロとして、課の雑用事はなんでも「~さんに聞いたらわかる」と認めてもらえるくらい色んな仕事を積極的に行っていたところ、2年目になる頃、課長補佐、係長が異動で新しい方に変わったこともあり、2年目では係員でありながら、課長補佐が行う仕事を任されていました。出向者かつ係員でありながら、大臣が参加するイベントの応答要領の作成や事務次官へのレク資料作成等をやらせてもらえたので、これから出向される方の頑張り次第では大きな仕事を任せてもらえることもあると思います。
最終的には役職は関係ない
ここまで役職別の主な担当業務についてまとめてきましたが、結論は上記のとおりです。信頼できる人や実力のある人に仕事が回ってくるということです。
こちらの記事でも国家公務員の特徴をあげていますが、プロパーの職員はとにかく異動スパンが早いです。キャリアの方はその部署に2年いたら長いな~と言わているくらいです。一般職の方でも2年で大方異動します。
つまり、2年目になる頃には自分がその課で一番業務に詳しくなり、自分が仕事を回さないといけなくなる環境になることがあります。新しく異動してきた方に聞いても案件がどうなってるとか、どのように進めてきたかなどはわかりません。自分がよく知っています。なので、課長からも案件の状況を聞かれますし、その案件を任されることになります。
この点は、民間企業も同様かと思います。実力のある人や信頼できる人に、役職関係なく任されます。
地方公務員ではこれはあり得ない話です。係長の仕事や係員の仕事は決まっていて、それを超えて仕事を行うことはありません。昔の考えや体質が残ったままとなっており、年功序列等から脱却できないのは昔の考えがあるからが所以だと思います。
自分の頑張り次第では、一般企業では経験できないようなやりがいのある仕事を国ではできる環境となりますので、役職関係なく頑張っていきましょう!!今回はこの辺で。
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